自賠責保険とは

自動車損害賠償責任保険(自賠責保険)とは公道を走るすべての自動車やバイク(原付含む)の運行による「人身事故」の被害者を救済するための保険です。
自動車損害賠償法(自賠法)という法律によって、原則としてすべての自動車(原付を含みます)について加入することが義務づけられていますので「強制保険」ともいわれています。
交通事故の被害者が、泣き寝入りすることなく最低限の補償を受けられるよう、被害者救済を目的に国が始めた保険制度です。
基本的に人身事故のみ適用され、物損事故については支払ってくれません。自賠責保険は被害者保護の立場から保障制度的な要素が強く、また、たくさんの請求を迅速かつ公平に処理する必要性から、定型・定額化された支払いの基準が定められています。

自賠責保険の4つの特色

●自動車の運行によって他人を死傷させた場合の人身事故による損害について支払われる保険です。物損は対象になりません。(基本的に物損「車の修理費等」は加害者の任意保険会社が保障します)
●支払限度額は被害者1名ごとに定められています。1つの事故で複数の被害者がいる場合でも、被害者1名あたりの支払限度額が減らされることはありません。
●被害者は、加害者が自賠責保険を契約している損害保険会社等に直接請求することができます。
●加害者に法律上の損害賠償責任が発生しない場合や、被害者に重大な過失がある場合には、自賠責保険が支払われなかったり、減額される場合があります。

自賠責保険はどんな時に使える?

事故を起こした時に事故をした相手側に過失が0.5でもあれば、加害者、被害者関係なく使える保険です。
ただし、過失が自分に7割以上ある場合は補償金額は減額されます。
自分が事故を起こし加害者になった場合でも、相手にも過失が0.5以上あれば相手の自賠責保険を使うことができます。
つまり自身の過失割合の多くても、相手にも過失が発生していれば、自身も被害を受けているとの認識になります。

自賠責保険の補償の内容

自賠責保険にはどんな補償があるのでしょうか?

傷害(ケガ)の場合は主に下記の4つが補償してもらえます。
▼自賠責の補償内容▼
治療費
通院交通費
休業損害
慰謝料

自賠責保険に必要な手続き

基本的な流れは、当事者に代わり、任意保険会社がサービスとして任意一括対応しております。

これは被害者に面倒をかないように加害者の任意保険会社が自賠責保険金を立て替えて自動車保険金と一括してお支払いする制度です。(治療費や慰謝料がこれにあたります)
任意保険会社は後日、立替金を自賠責保険の会社に対して直接請求することとなります。

万が一、相手側が任意保険に加入していなかったり、任意保険会社が任意一括対応しない場合は、患者さん自身が自賠責保険に直接請求することができます。
その際に必要となる書類は以下の通りです。

保険金支払い請求書
交通事故証明書
事故状況発生報告書
診断書
診療報酬明細書
休業損害証明書
看護料領収書
印鑑証明書
委任状
示談書 等